どうも、しばけんです。
日本の漫画ってドイツでも読まれているのか。結論から言うと読まれている。それも一時的な珍しさで終わらず、翻訳出版や書店のイベントが何年も続いている。
俺がこの話を面白いと思うのは売上だけが理由ではない。日本で読んでいた漫画が海外の誰かの子供時代にも入り込んでいるからだ。育った国が違っても同じキャラクターの話ができる。これって結構すごい。
今回はドイツの漫画ブームを取り上げたDWの2022年の記事を入り口に、出版社やイベント公式の情報も交えて紹介する。完結済みの作品を最初から最後まで通して楽しめるよう、NARUTO・ドラゴンボール・進撃の巨人の全巻セットも選んだ。

ドイツでも人気の漫画しゅごしゅぎいいいいい!

私が初めて買った漫画はホワッツマイケルだったの。
最初の一冊がホワッツマイケルとは予想していなかった。海外で読まれている漫画といっても、有名なバトル作品だけではないのだ。
マンガの日があるドイツ

ドイツにはMANGA DAYというイベントがある。DWは第1回にあたる2022年8月27日の開催を取り上げ、720以上の書店で漫画を配布する企画として紹介していた。
この企画のお手本になったのは、2010年からドイツ・オーストリア・スイスで続くコミックの無料配布イベントだとDWは説明している。試し読みで新しい読者と作品をつなぐ仕組みが、漫画にも広がったというわけだ。
2026年の開催日は9月26日。第5回となる今回はドイツ・オーストリア・ルクセンブルク・スイスが対象で、参加書店に26種類の試し読み冊子が用意される。主催者の案内で日程と内容を確認できる。
無料でもらえるのは試し読み用の冊子。市販の単行本や全巻セットを無料配布する企画ではない。
それでも知らなかった作品を手に取るきっかけになるのは大きい。表紙で気になった一冊を少し読んで、続きが欲しくなったら買う。漫画好きなら分かる流れだ。財布にはなかなか手強いイベントである。
日本でも11月3日はまんがの日として親しまれている。文化の日であり手塚治虫の誕生日でもある日だ。日本漫画家協会の歩みにも2002年の制定への協力が記録されている。
日本で生まれた漫画が海外の書店でも人を集める。俺はこういう形で日本文化が日常に溶け込んでいる方が、大げさな日本礼賛よりうれしい。
海外のファンと話すならNARUTOも候補
NARUTOはドイツでもカールセンから刊行されている。出版社は最終72巻の紹介でシリーズが完結することを案内しており、日本語の原作も全72巻だ。
忍術や戦いの派手さだけでなく、仲間・師弟・ライバルの関係について話せるのがこの作品の面白さだと思う。好きなキャラクターが同じなら盛り上がれるし、違ってもどこが好きなのか聞ける。
ただし72巻はそれなりの量になる。アニメで途中まで見ていた人や、ナルトとサスケの物語を最後まで追い直したい人に向くセットだ。続編のBORUTOは別作品なので含まれない。
一冊ずつ探さず本編をそろえたいなら、下の画像からNARUTO全72巻セットを確認してみてほしい。日本語版の紙の漫画なので、自分の読書用にも日本語が読める相手と楽しむ一組にもなる。
ドイツで売られている作品の幅が気になる人にはドイツの出版社TOKYOPOP・2023年春の人気漫画タイトルランキングもおすすめ。当時の一出版社のランキングとして読むと、少年漫画以外の話題も見つけやすい。
漫画の流行はパンデミックのおかげ?

家で過ごす時間が増えたことが漫画を読むきっかけになった人はいるだろう。ただ、ドイツの漫画人気がパンデミックで突然始まったわけではない。
カールセンの漫画出版の歩みによれば、AKIRAの刊行は1991年。ドラゴンボールは1997年に日本と同じ右から左へ読む形式で登場している。コロナ以前に20年以上の蓄積があったわけだ。
DWは2022年の記事で2021年の漫画売上の大幅増を報じている。ただし一つの年の伸びだけで人気の理由を全部説明するのは無理がある。翻訳を出してきた出版社、テレビで作品を知った世代、書店で買い続けた読者が先にいる。
カールセンは俺でも知っているドイツの出版社で、ドラゴンボールのドイツ語版を出している。一方でセーラームーンの漫画をドイツで広めたのはエグモント系だ。同社の沿革には1998年の刊行が記されている。
妻はセーラームーンのアニメに大きな衝撃を受けたそうだ。その後に漫画も出たがすぐ売り切れた、と当時の思い出を話していた。ドイツ全体の売れ方を一人の記憶で決めるつもりはないが、妻にとってそれほど印象に残る作品だったということだ。

いまでもセーラームーンは好き。
こういう話を聞くと、海外のファンを最近日本文化に興味を持った人とだけ考えるのは違うなと思う。こちらが知らない作品を相手が先に読んでいたっておかしくない。日本人代表の先生役で乗り込んだら普通に負ける。
ライプツィヒのブックフェアでは2014年にManga Comic Conも始まっている。漫画を買うだけでなく好きな作品やコスプレを楽しむ場が、パンデミックより前から育っていた。主催者の10周年ページでもその歩みをたどれる。
ドラゴンボールを原作で読み直す
ドイツの漫画史に名前が出る定番を一つ挙げるならドラゴンボールだ。カールセンは作品紹介でドイツ語版の累計販売が800万冊を超えると案内している。少なくとも名前だけ輸出された作品ではない。
アニメの有名な場面は覚えていても、悟空の少年時代から魔人ブウとの戦いまで原作で通して読んだことはない人もいるはず。全42巻なら物語の始まりから結末まで自分のペースで追える。
今回選んだのは通常のジャンプコミックス全42巻。完全版の全34巻やドラゴンボール超のセットとは別だ。版の違いで迷いたくない人は商品名の1〜42巻を目印にしてほしい。下の画像からセット内容と現在の価格を確認できる。
バトル以外の作品にも目を向けたいなら薬屋のひとりごとを取り上げた記事もどうぞ。妻がSNSで評判を見かけたことから紹介した作品で、話題の幅を広げる入り口になる。
漫画は新たな覇権?

漫画が広がるのはうれしい。でも日本の漫画が人気だからヨーロッパの漫画はもう終わり、という話にする必要はない。
フランスやベルギーにも独自のコミック文化がある。違う土地の作品に触れて選択肢が増えるのは読者にとって楽しいことだ。漫画好き同士の話まで国別対抗戦にしなくていい。
谷口ジローの遥かな町へのように、海外で評価され映画化もされた作品がある。小学館の作品紹介でも世界各国での受賞や映画化に触れている。派手なバトルだけが国境を越えるわけではないところも面白い。
そして俺が国際交流の面で期待しているのは、漫画そのものを一緒に楽しめることだ。外国人女性と何を話していいか分からなくても、相手が漫画好きなら好きな作品や読んだきっかけを聞ける。
漫画の人気と自分の人気は別。それでも共通の好きなものは会話を始めるきっかけになる。
日本人だから詳しいはずと無理に背伸びする必要もない。知らなかったら教えてもらえばいいし、結末まで読んでいない相手にはネタバレしない。これだけで一方的な作品解説より会話らしくなると思う。
日本のポップカルチャーを海外へ伝える人に興味が湧いたらYouTuberアニメマンを紹介した記事も読んでみてほしい。漫画から動画やイベントの話へ広げるきっかけになる。
進撃の巨人は完結した物語を読み返したい人へ
進撃の巨人もドイツで翻訳出版されている作品だ。カールセンの版ごとの案内では、ドイツ語の通常版も全34巻で完結したことを確認できる。
謎の答えを知った後に序盤を読み返したくなる人には全巻セットが合う。アニメを見終えてから原作の場面や台詞を自分のペースで追う楽しみ方もある。ただし残酷な描写があるため、誰にでも気軽に贈れる作品とは思わない。
今回の3作品は次のように選ぶと分かりやすい。
| 作品 | 日本語の本編セット | こんな読み方に |
|---|---|---|
| NARUTO | 全72巻 | 仲間やライバルの関係を長く追いたい |
| ドラゴンボール | 通常版・全42巻 | 少年時代から最後の戦いまで通して読みたい |
| 進撃の巨人 | 通常版・全34巻 | 完結まで読み、序盤の場面を振り返りたい |
3作品とも今回紹介するのは日本語版。海外の人へ贈るなら読める言語と持っている巻を先に確認しよう。日本好きだから日本語も読めるはず、で72冊を渡したら相手も困る。
進撃の巨人を最初から最後まで手元に置きたい人は、下の画像から全34巻セットを見てみてほしい。購入前に新品・中古の区別や付属品、送料を確認しておけば選び違いを減らせる。
もう一つ違う作品を知りたい人にはシャングリラ・フロンティアのドイツでの反応を紹介した記事もおすすめ。小説から漫画・アニメへと広がった作品として、定番3作品とは違う話題を探せる。
漫画は国境を越える。けれど大事なのは日本すごいで終わらず、目の前の相手が何を好きなのかを知ることだと思う。自分も楽しめる一作を読んで、その面白さを誰かと話せたら十分いい趣味じゃないか。
終わり。









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